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CSRコンテンツとして必要最低限のもの

  • 必要なCSRコンテンツは? CSR報告書? 環境報告書? 社会貢献内容? 内部統制?

CSRを正しく理解する

CSRとして必要なコンテンツを知る前に、自社におけるCSR活動を正しく理解する必要があります。
近年は具体的な定義が成されていますが、現時点ではまだまだCSRの定義は流動的です。「CSR経営動向調査」(日本総研)では、CSRとしての企業の取り組み分野を下記のようにあげています。取り組みは大きく2分野にわかれ、それぞれがさらに分岐をしています。

環境分野

1. 環境コミュニケーション
2. 環境マネジメント
3. 環境パフォーマンス
4. サプライチェーン・マネジメントの観点からの環境対策
5. 生物多様性
6. 事業機会としての環境問題対応

社会・ガバナンス分野

1. 企業統治
2. 公正な経済取引
3. 顧客に対する誠実さ
4. 労働慣行
5. 仕事と生活との両立支援
6. グローバル市場への的確な対応
7. 社会活動への積極関与
8. 社会的課題の解消に資するビジネス

必要最低限のCSRコンテンツ

CSR活動を正しく理解したうえで、企業サイトにおけるCSRコンテンツで必要最低限のものは以下の通りです。CSRとはそもそもWebサイト上だけでのことではありません。本来の企業活動において重要な取り組みについて、それらをどのようにCSRコンテンツとしてWebサイトで伝えることができるかを考えなければいけません。

コンテンツ01

指針・考え方

CSRに関する考え方やビジョンを説明するコンテンツです。ここで注意するのは、「抽象的な概念論」ではなく、具体的な施策の背景となるポリシーについて、ステークホルダーの共感が得られることを目指します。CSRとは、企業が社会的責任を果たすことで、その企業と社会全体が「持続可能」となることが本質的な狙いです。そのため、ここで説明する事柄も、今現在~将来・未来社会について述べるべきです。遠くを見据えたうえで、振り返って現時点~直近のアクションの必然性につなげることが大切です。

コンテンツ02

具体的な実施事項・プラン・体制

環境保護活動や社会貢献などの取り組みについてまとめるコンテンツです。コンテンツ作成におけるポイントは下記の通りです。

  • 簡単で分かりやすい表現・用語でまとめる
  • なぜ、それらの取り組みを実施するのかという「必然性」を提示する
  • ステークホルダーにどのようなメリットや効果、影響があるのかを説明する
  • 具体的なアクションプランやスケジュール、予定を示す
  • 実施体制を示す

特に企業統治(内部統制やコンプライアンスなど)に関する取り組みの場合は、推進体制図や、チェック・監査の体制図等を図式化して説明する必要があります。

コンテンツ03

報告と成果

実施事項について行った結果を、ステークホルダーに対して説明します。
事前に目標数値などを掲げた場合は、成果が達成されたかどうかの説明も必要です。CSR活動報告として印刷物を発行する企業も多いですが、単に印刷物をPDFに変換したものをダウンロードできるだけではなく、要点をまとめたダイジェストやサマリーで、大量のPDFを閲覧しなくてもユーザーが容易に把握できるようなコンテンツに仕上げると、より満足度の高いCSRコンテンツになります。

コンテンツ04

外部からの評価

自社のCSRの取り組みについて、社外からどのように評価されているかを説明します。CSR活動の「格付け」や「優良性」を評価する機関などが、CSRの社外評価機関といえます。CSR活動の評価は、企業の社会的業績として多くの人々によって検討されるため、株価に反映されやすい点です。不祥事やスキャンダルなどで、社会的責任を果たしていないと判断された企業では、売り上げや株価が落ちるリスクもあります。

コンテンツ05

双方向であること

CSR活動においてWebサイトが果たすべき役割は、「説明責任を果たすこと」です。そのため、企業が一方的に掲載した情報が本当にユーザー伝わっているのか、わかりやすいのかを検証することが必要です。具体的には、Webサイトを訪れたユーザーに対してアンケートを実施し、アンケート結果を開示するといった双方向の機能を展開するなどの手法があります。ユーザーからの意見を取り入れて説明内容を改善していく、これこそCSR活動における「コミュニケーションチャネル」としてWebサイトが果たすべき役割といえます。

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